2015年11月04日

お出かけメモ:バクマン、鶴瓶落語会、Perfumeドキュメンタリーなどなど…

BLOG更新の間があき気味なので、忘れないうちにメモ。

7月〜のお出かけメモ。

【映画】マッドマックス 怒りのデスロード



もうDVD化なんですね。早いなー。海外ニュースの記事やSNSではフェミニスト系の人たちを中心に絶賛されていたマッドマックスですが、実際みた私の感想は「そんなに大騒ぎするほどフェミ的な映画ってわけじゃなくね…?」って感じでした。あまりにもそういう情報ばかり見てかなり構えていったぶん、拍子抜けだったというか。逆にこの程度で「俺達のマッド・マックスがフェミ映画になってしまった…!」みたいな反応する人よくわからんな、と思った。

ものすごく爽快だったし、私そもそもパリ・ダカール・ラリーのカミヨン・クラス(でかいトラックの階級。日本の日野レンジャーがすごく強い)とか見るの大好きなので、延々砂漠を改造車が疾走してるだけで滾るものがありましたが、フェミ映画!とラベリングして大騒ぎするほど特殊な作品ってわけじゃないと思う。クレイジーでナチュラルハイな世界観と演出についても、B級アクションってこれが普通なわけだし…

思ったんだけど、この作品って作り手側もたぶんフェミだなんだって別に意識してなくて、通常運転のB級アクション映画を21世紀の現在に撮影したら結果的にアクションだけとマッチョではなく女性も楽しめる作品になりましたーってことだと思うんですよね。21世紀になって、欧米ではそれだけ女性を「ただのセックスシンボル」扱いしないことが普通になったのだ、という。そしてこれからの時代、そういうのが日本でもいちいち「フェミ映画」みたいな特別な目で見られることなく「当たり前」であって欲しいなぁと思いました。

【映画】国際市場で逢いましょう



おおーこれもDVD化されてる…まだ半年も経たないのに。これはちぇんちぇんが「最近みて感動した映画」として何かのインタビューで挙げてて、日本きたら見ようと思ってたやつでした。東方神起のユノが、名歌手のナム・ジンさんの役でちょこっと出てるんですね。なんだ、事務所の先輩のプロモーションだったのかい!って感じですが、高校の世界史の授業なんかでは数分で終わってしまう現代史の、しかも朝鮮戦争の韓国の歴史を、父親と死に別れ、妹と生き別れたひとりの少年の運命を通じて映像で辿ることができる作品で、勉強になりました。

冒頭シーンから「こりゃ生き別れにもなるわ…」という決死の避難の状況が描かれたり、後半出てくる南北離散家族を探すテレビ番組などは、私が小学生の頃にテレビでよくやっていた中国残留孤児の肉親探しの番組を思い出しましたし(←私の母方の親戚に、引き揚げのときに赤ちゃんで間一髪で残留孤児になり損ねた人いるんですよね)、韓国の若者ってこんなに遠いヨーロッパとかまで出稼ぎ行ってたんだなぁとか、ベトナム戦争にもいっぱい兵隊出したんだよなぁ、とか、知らないことがいっぱい出てきました。そしてどれもまだ今生きてる人たちの歴史ですからね。お客さんいっぱい入ったのわかる。

でもやっぱり日本人で女性である私にはわからない、儒教のお国の家父長制の呪いみたいなものにはちょっとひいたし、見てて辛かったなぁ。年老いた主人公が瞼の父を恋うる姿は、感動っていうよりやっぱりちょっと辛いっていうか、「お前は家長だ」って言われてこんな風に「家族」のためにすべてを犠牲にして生きた男の子たちが、あの時代の韓国にはきっと沢山いたんだろうし、だからこそ普段みているアイドルたちのような現代っ子でも、お父さんお母さんおじいちゃんおばあちゃんを大切に、みたいな家族感は延々受け継がれているんだろうけど、個人の幸せは…?自由は…?長男って人権ないの…?って思うと、やっぱり「立派」「感動」では済ませられないものもあって、うーん…ってなりました。

新幹線の名古屋あたりで日本が半分に分割されて、子どもと生き別れて死ぬまで会えないこととか想像したら辛いです。国が二つに分断されたり、親子が引き裂かれたりするような戦争は起こしてはならないこと、という結論は陳腐にすぎるかも知れませんが、やっぱりそう思いました。

【舞台】小林賢太郎:ポツネン氏の奇妙で平凡な日々
ラーメンズの小林賢太郎による、一人芝居というか、マイムと映像を組み合わせた一人コントというか、的な一人舞台です。ラーメンズの本公演あまりにもないので観にいったのですが、サレオツな舞台に仕上がっておりました。

こちらは2013年のツアーのヨーロッパ公演時のドキュメンタリーつきのDVD。


ううううん、なんだろう、とてもサレオツで都会的で大人のデートにはいいと思います。チケット代なりのものは見られます。でも、やっぱり私は「ラーメンズ」が好きなんだよなぁ、と思いました。つまり、片桐仁という稀有なキャラクターを縦横無尽に使い倒す脚本があって初めて、小林賢太郎って面白くなるんじゃないだろうかと、そんなことを考えたりしてました。



コレとかすごい好きなんですよねぇ。ラストの演出とかなつかしの小劇場演劇を彷彿とさせるし…。関係なさげに見えたバラバラのコントがラストでぎゅっと一つの物語に収斂していくところとかが本当に「おおおお」ってなる。17回公演からラーメンズとしての本公演がもう何年もやってない状況なのですが、是非また二人のライブを見たいです。なんせ私の大好きなシティ・ボーイズがファイナルだったしT T

【舞台】シティ・ボーイズ:シティ・ボーイズ ファイナル「燃えるゴミ」


これはエントリ書きましたね。6月だったから…

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2015年08月02日

6〜7月のおでかけメモ

大阪への文楽+SM TOWNライブ遠征が終わり、普段素通りしている京都もちょこっとだけ帰りにのぞいて東京に戻ってきましたが、そこからがかなりの怒涛の残業三昧の日々で、ブログなんか書く暇もなく、翌日の目覚ましをセットしようとして携帯持ったまま部屋のあかりは煌々とつけた状態で気絶するように寝てしまう、なんていう日々が続いていたので、すっかり間にあった出来事が抜けてしまいました。文楽→SMT→京都旅行についてはゆっくり書ければと思ってるんですが、とりあえず週末留守にしてたのでようやく手に入れたDEVILのCD、



トレカが金髪ヒニムでやったあ、となっていたところへリパケ情報が流れてきて、えっせむマジで財布休ませる気ないな、と戦慄しています。リパケは何曲追加になるのかなぁ。うう、どうせ曲のほうはiTunesで先行して買ってたので、リパケあるならまとめて買えばよかった…でもチャート大事だから…一位とれなかったけどでも大事だから…!!(←自分自身が納得するための言い訳)

で、6〜7月のお出かけメモ(主に展覧会)です。記録しとかないと忘れちゃうんで…。

とりあえず、6月に映画「海街ダイアリー」見てきたとこまでは記録してるんですよね。その翌日、6月28日ですが、東京で2つの展覧会をハシゴしてきました。

1つは、私の大好きな画家「鴨居玲」の没後30年記念展『踊り候え』@東京ステーションギャラリー。私、ステーションギャラリーって出来た頃結構好きでよく言ってて、高村光太郎とかバルテュスとか見た記憶があるんですが、駅を改装してから行くのは初めてで、なんかずいぶん広くなったような気がしました。気のせいかも知れませんが…

ちなみに、鴨居玲の個展は没後25周年のときに行って以来ですなわち5年ぶりだったんですが、自分的には2〜3年ぐらいしか経ってない気分だったので、時の流れの加速が恐ろしい今日この頃です。

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入り口のポスターの写真、ちょっと光ってしまった上に知らない人が映りこんでしまったので切らざるを得なかった…無念。

前回横浜でやったときは、ほぼ貸切みたいな状態で見たのですが、場所もあるのかずいぶんお客さんが多くて驚きました。明らかに鴨居没後生まれっぽい若いお客さんも多かったし、亡くなってからわりと定期的に回顧展をやっているせいか、現代画家なのに没後にファンが増えているというわりと珍しい例なんじゃないかという気がします。

私、一冊4万円もする画集を買ったのって鴨居玲が人生最初でたぶん最後だろうと思うんですが、それはもう好きだからっていうだけで、実は画集や図録で満足のいくものを手に入れたことがありません。鴨居玲の絵、特に油絵は、本当に本物を見てもらわないと、色が全然わからないと思います。黒を基調とするような絵はまあ図録や絵葉書になってもまだ見られるんですが、私が好きな教会シリーズの鮮やかなビリジアンぽい緑色とか青を、「これだ!」という感じで再現できてる印刷物には一度もお目にかかったことがないのです。画集で見ると、たぶんひたすら暗いイメージを持たれると思うんですが、オリジナルの色をとにかく見てほしい、という画家の一人です。

この展覧会はもう終わってしまったのですが、生地である石川の県立美術館が所蔵している作品が多いので、せっかく北陸新幹線も開通したことだし、是非一度いってみたいのです。こちらに県立美術館の所蔵作品のデータベースがあるんですが「かもいれい」で検索すると26件出てきます。今回はこれまであまり見たことのなかった晩年近くの裸婦像などが見られましたが、やっぱりこの「描けない」と本人が苦悩していた時期の作品は辛いんだよなぁ…。私みたいな絵のかけない一般人からしたら「上手いじゃん」「すごいじゃん」「描けてるじゃん」って話なんですが、本人の「描けない」という苦悩が滲み出ちゃっててつらい。疲れる。でも、好きなんですよねぇこの人の作品…一度でいいので、教会シリーズを集めた展覧会を企画して欲しいと願っています。ひろしま美術館も7点持ってるので、あちらに行く機会があれば観たい。

この日、ハシゴする順番として、鴨居怜→暁斎の順番にしたのは正解でした。逆だったらたぶんすごく鬱になって帰ってくることになったと思うので…本当に、同じ日に観たのに、ものすごく対照的な画家でした。暁斎っていうのは、私は戯画のイメージが強かったのですが、今回の展示「画鬼暁斎」(三菱一号館美術館)では、狩野派の正統な後継者としての作品も多く展示されていて、それがまたすごくクオリティの高いもので、印象が変わりました。たぶん、この人ピカソ系の人なんですよね。その気になればものすごいクラシックな手法でものすごくきちっとしたものが描ける。でも(時代の要請ももちろんあるんだけど)頼まれればどんなテイストの絵でも描けちゃうししかもものすごい分量の絵を描いてる。その多くが海外に流出したんだけど、それを遺族がものすごい執念でまた買い戻して、埼玉に3000点以上を収蔵する記念館があるんですよ。今回の展覧会が終わって作品が戻ったら、そっちの記念館にも行ってみようかなーと思ってます。

前期・後期に展示内容がわかれていて、前期の展示は今日でおしまいなんですが、後期も行こうかなぁーどうしようかなぁーと迷っております。暁斎が可愛がって弟子にもした、イギリス人建築家のジョサイア・コンドルとの師弟関係を軸にしたキュレーションで、そこもまた面白いんです。暁斎の研究が広まってる背景って、やはりこのコンドルが暁斎と行動をともにして、その絵画作成の現場の記録を逐一書き残しているっていうことが大きいと思うんですよね。こういうのって滅多にないですもん。

でまた、暁斎がコンテエルくん、コンテエルくん、と読んでコンドルを可愛がるわけです。毎日書いていた絵日記にもたびたび登場するんですが、その絵日記からとった絵のついてお猪口がグッズになってまして、これはカップ酒と一緒に思わず購入してしまいましたよ…可愛い!

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重ねたお猪口の下のあぐらかいてるのがコンテエルくん。上の布団かぶって狸ね入りしているのは、暁斎自身の「ナマケモノ」図だそうです。この調子で、とにかく陽気な天才って感じでした。妖怪絵とかもあるんだけど、なんというか、あまり湿り気がないんですよね。本当にピカソ系。作品多いし、結構歩き回って疲れるんですが、でも見た後妙に元気になる展覧会でした。

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posted by なつめ at 02:39| Comment(0) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月13日

キャラメルボックス「クロノス」みてきた。

仕事やらなにやらバタバタしてる上に相変わらず咳が止まらずなるべく休んでたので、ちょっと遅くなってしまいましたが、先週の日曜日はキャラメルボックスの30周年記念公演「クロノスジョウンターの伝説」の「パスファインダー」のほうの公演をみてきました。

キャラメルボックスの定番にもなってる、タイムトラベルものの小説「クロノス・ジョウンターの伝説」のシリーズ最新作ですが、今回は原作小説にはないオリジナルストーリー(もちろん原作者の許可はアリ!)ってことで、誰も知らないお話です。

ちなみに原作本↓は、劇場ではキャラメルボックスのオリジナルカバーつきで販売されてますw
クロノス・ジョウンターの伝説 (徳間文庫)
梶尾 真治
徳間書店 (2015-02-06)
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非常にキャラメルっぽい爽やかなラブストーリーですが、30周年記念作品らしく、過去に飛んだ先で出会う主人公の兄が、大学やめて演劇に走っちゃってたことがバレるというエピソードがあったりして、「演劇って、スゴイんだぜ、泣いてる人を笑わせられるんだぜ」みたいな、この30年も続いた劇団の心意気みたいなものがストーリーからも感じられたりして、記念の年に相応しいお芝居だったなーって感じ。

主人公の兄と、その恋人と、過去で出会った女の子と、それぞれの出会いが、それぞれに希望を与える爽やかなラブストーリーで、今回のは本当に初めてお芝居見る人とかにもオススメだと思います。

驚いたのが、カーテンコールで写真撮影OKタイムを設けたり、次回公演の予告編ダイジェストを生でやったりっていう新しい試みを始めてたことですかね。私いったことないけど、Kミュージカルだとカーテンコールが撮影OKみたいなのは多いみたいですが、国内の演劇でこういうの見たの初めてだなぁ。

撮ってみたけど暗いしブレブレだった…(汗)
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ちょっとお芝居の余韻をぶっ潰しちゃうところはあるし、試みじたいがいいかどうかっていうと若干微妙なところはあるけれど、でもこの劇団が80年代の小劇場ブームが去ったあとも、こうやって息長く続いていて、劇団創設時には生まれてもいなかったような若手の役者さんを迎え入れながらまだお芝居をやれているのって、座付きの脚本家のホンがわりと「時代に添い寝」系じゃなくて再演に耐えるストーリー性の高いものだった、ってことだけじゃなくて、こうやって「お客さんにまた来たいと思ってもらえるにはどんなことができるか」っていうアイディアを、いちいち実践してみているサービス精神にも理由があるよなぁ、って思うのです。

当時好きだった劇団はほとんどが解散とか永遠の活動休止とかになっちゃってるので、いまどきオープニングでダンスがあるようなお芝居なんて見られるのキャラメルボックスぐらいじゃないの、って感じです。ああ、そういうの懐かしいわぁ、って思う人も、そんなの観たことない、っていう人も、是非足を運んでみてください。最終日とかじゃなければまだ普通にチケットとれるはずー。

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2015年02月01日

荒川線さんぽ完結編&ヒジンさんご結婚おめでとうございます♪

さて、半月前なのに延々おわらない荒川線さんぽ、今日で完結するぞ!

ホワイト餃子出たらもうなんとなく夕方っぽい空気になってて、本当はもっと先まで行くつもりだったんだけど、和菓子やさんとかしまるの早そうだし、そっち優先する?ということになり、梶原駅近くで「都電もなか」を売っている、明美さんに行くことに。

その前に、友人Bのお目当てのお岩さんの墓参りのため、住宅街をウロウロしながら妙行寺を目指す。まずは庚申塚でおまいりして…
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そこから住宅街をウロウロ。結構迷いました。このへん、道もまっすぐじゃないし、狭い路地ばっかりで。お寺は本当にえ、ここ?って感じの住宅街の中にあって、でもこんな立派なうなぎ供養等が…
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お岩さんのお墓は、本堂の左手に入った墓地にあります。雑司ヶ谷墓地の開放的な感じとは違ってお寺の墓地なので、小さなところにお墓がひしめき合ってるし、卒塔婆だらけですごーく「お墓にいる」って感じがします。お岩さんのお墓は一番奥のほうにありました。お寺なのに鳥居があって、その奥です。

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やっぱり、松竹だとか、芸能関係者の卒塔婆が多かったなー。ちゃんとお参りしないとやっぱり悪いことがあるんだって。そんな話で怖いなーって思いましたが、このお岩さんのお墓、普通に卒塔婆あげてお願いすると願いことがかなったりもするんだって。ちゃんと成仏してるので大丈夫なのね。

うろうろしながら新庚申塚の駅を目指す途中でこんな猫ちゃんに遭遇。カメラを向けても動じず。

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岩合さんの写真集とかに出てきそうないい面構え。

ニッポンの猫 (新潮文庫)
岩合 光昭
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さて、和菓子やさん目指して梶原駅降りて、あまりに殺風景さにうっ、どうしよう、人いない…?ってなったんですが、通りがかったおじさんに「都電もなか売ってるお店はどこでしょう?」って聞いたら「ああ、あけみね」って言ってすぐ教えてくれました。地元の有名店なのでしょう。これ、普通に「あけみ」って読むのか…もっと漢文チックな読み方するのかと思った…。友達と「スナックの名前とかみたいだよねー」と言いながらお店を目指す。奥さんの名前とかなのかなぁ。聞いてみればよかった。

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店構えはこんな感じ。町の和菓子やさんにしてはちょっと大きいかな?って感じ。店内にはいろんなタレントさんのサインが飾ってありました。やっぱり有名店らしい。シャズナのIZAMの写真があったのがわりとツボでした。何やってるんだろう今…。

都電もなか、箱入りもありますが、1両から買えます。そう、都電もなかの単位は1両、2両なのですwこんな感じ。
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中はあんことぎゅうひで、それほど甘ったるくなく食べやすいお菓子でした。都電さんぽのお土産にオススメ!箱入りのやつだとすごろく入ってたりするんだって。

ショウケースのほかの和菓子をみてたら「ナントカの渡し」という渡し舟みたいな形のお菓子があって、このへん渡し舟なんかあったんですか?って聞いてみたら、すぐ近くが隅田川で、昔は工場と住宅地を結ぶ渡し舟があったんだそうです。へぇーほぉー、という感じでした。

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2014年11月09日

大阪日帰り:11月文楽公演「奥州安達原」観てきた

先日引退された竹本住太夫さんが文化勲章を受章され、お返しとばかりにアホの橋下市長が文楽協会への補助金カットを発表し、絶滅危惧種だから保護する必要があるんじゃん!客がわんさか入ってりゃ補助金いらないじゃん!伝統芸能だぞ!?アホか!豆腐の角に頭ぶつけて氏ね!!と全力で呪いつつ高速バスを予約した私ですが、いってきました。11月文楽公演の第二部、「奥州安達原」

いやー、これ、初めてみる感じの作品でした。一応歴史モノの範疇に入る作品だと思うんですけど、黒塚伝説に基づくホラーっぽい段もあるし、何より仇同士の子ども同士が親の知らないうちに子ども作ってたり、謎の宝剣を取り戻すために男が女に変装して敵の家に入りこんでたり、いくらパンフレット読んでもなかなか頭に入ってこないやたら込み入った人間関係が、その「実はだれそれが変装している」とかでさらに込み入った関係になる上、もともとは平家と源氏の血筋なんだけど婚姻で結ばれた家同士で、でも立場上また制裁を下す立場と切られる立場にわかれなきゃならなくて…とかもう、どっちが悪者ともつかない設定が重なってややこしくて筋を追うのに必死。

「実は親子」とか「実は恋人」とか、これでもか!!って感じの「なんでここまで全員因縁がなきゃいけないんだよ…混乱しすぎるからむしろ他人でいいよ…orz」ってぐらいの複雑な人間関係の伏線で、書いてるヒトも面倒になったせいじゃないか、みたいな感じで「え、そのどんでん返しありなの?」という唐突などんでん返し連発されるもので、後半30分ぐらいおくちポカーン、って感じでした。

とりあえず、『生まれて初めて古典芸能を見る』という人にはあんまりオススメ演目とは言えないです。でも、なんていうのかなぁ…アカデミー賞とかはとれないと思うし、下手したらDVDにもならないんだけど、なんかどうにも忘れられないカルトムービーみたいなのって、たまにあるじゃないですか。そういうのを観ちゃったみたいな変な感じがありました。初めての人には薦められない。でも、なんか誰かと語りたい。「ねぇねぇねぇねぇ、あれ観た?観た?ちょっとアレってどうよ!?」って喋りたくなるような、そんな演目。全然説明できてません。すみません。

うっすらわかった気になれるダイジェスト(平成20年の公演時のもの)動画貼り付けておきますね。



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2014年10月28日

ちひろ美術館「いわさきちひろ×佐藤卓=展」いってきた。

日曜日はいいお天気で、お友だちに誘われて、こんな美術展いってきました。

いわさきちひろ×佐藤卓=展

佐藤卓さんっていうのはグラフィックデザイナーで、きっと誰でも一度は目にしたことがある「あ、あれも」っていう商品パッケージとかを色々デザインしている人。最近だとNHKの教育テレビの「デザイン あ」の構成で有名かな。知らなかったんだけど地元杉並出身の人だった!豊多摩高校、願書だけもらいにいったよ。受けなかったけど…。

ちひろ美術館は実は家から自転車に乗れば15分か20分ぐらいでいけちゃうようなところなんだけど、実は行ったことなくて。直線距離なら近いのに、心の距離が遠い場所ってないですか?最寄り駅が西荻窪の私にとって、西武線沿線っていうのがまさにそういう場所で、たて(北)に向かってちょっと行けば着く場所なのに、電車の路線で考えると新宿とか池袋とかから行く場所、っていうイメージがあるものだから、なんか心理的に遠い。そんなこともあって、あるのは知ってたけど今回お友達に誘われるまで、一度もいったことがなかったんです。

今回はじめていってみて「いやーもっと早くいくべきだった!」と思いました。いわさきちひろの自宅兼アトリエ跡に建てられた小さな美術館ですが、なかなかどうして、展示室も多いし、お子さま連れでも楽しめる小さな図書館やプレイルームもあるし、館内はバリアフリーだし、併設カフェのメニューもなかなか豊富で、いかにもな感じのヘルシーメニューに加えて、こんなところでシメイビールなんか出してるよびっくり!なんてのもあって、展示を見るだけでも2〜3時間はゆっくりできる感じ。お庭に出ることもできて、それがまたちょっといい感じに普通のおうちっぽいっていうか、ワイルドガーデンで、いいんですよ。これはたまにお散歩しに行きたいなぁーって思いました。

今回の企画展では、佐藤卓の仕事を紹介するお部屋、それから佐藤卓セレクトのちひろの絵を紹介するお部屋があって、それから撮影OKの、(複製画ですが)ちひろの絵を佐藤卓風に展示してみよう、というコーナーがあって、どれもとてもゆったりした展示で面白かったです。

千鳥屋本舗のチロリアンっていうお菓子の缶、これも佐藤卓なんですね。
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これ、ここに書いてある5人の人の口が、それぞれ「ち」「ろ」「り」「あ」「ん」って言ってる形になってるんだって!気がつかなかった。ああ、この缶欲しい。ちなみにミュージアムショップでも販売してました。だ、ダイエット…と思って我慢したんだけど、中身会社で配って缶だけ手に入れればいいのか、とあとから思いつき、やっぱ買っとけばよかった…ってちょっと後悔。

いわさきちひろといえば、こんな感じの絵を思い浮かべる人が多いと思うんですが、
おふろでちゃぷちゃぷ (松谷みよ子あかちゃんの本)
松谷 みよ子
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私実はいわさきちひろの描く子どもの絵って、なんかこう、この世の生き物じゃないような感じがして、ちょっと怖いっていうか、彼岸に連れていかれそうっていうか、そういう感じがしちゃってすごく好きってわけじゃないのです。それもあって美術館にもいってなかったんですが、今回展示みてよかったのが、彼女子どもの絵じゃない絵もいっぱい描いてるんですね。白黒のデッサン、ペン画の静物や植物の絵を佐藤卓セレクトのコーナーで沢山見ることができて、これがまた実によかった。

全然下絵なんか描いてる感じがなくて、割り箸ペンなんかでがりがりっと簡単に描いているだけに見えるんだけど、でもこれ真似しようとしても、きっと描けないんだよなあーっていう、そんな感じの筆の線。これは本当に来てよかった!と思いました。

写真撮影OKの佐藤卓プレゼンツのお部屋から、いくつか気に入った作品を。
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これとかすごくよかったなぁ。




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posted by なつめ at 01:39| Comment(1) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月15日

文楽9月東京公演「双蝶々曲輪日記」みてきた。

昨日は、国立劇場に文楽9月公演「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」を観にいってきました。世話物で、私がこれまで見てきた文楽作品の中では考えてみると初めて主要人物が誰も死ななかった。←そこに驚いてどうする

今回は母の大学同窓会を通じてとってもらったチケットで、公演のあと、三味線の野澤錦糸さんのミニ講演会をきくことができて、ちょっと観ただけではわからない薀蓄を色々教えてもらったので、二度美味しい観劇となりました。

錦糸さんのプロフィール等は、こちらのルネさんのサイトが詳しいのでどうぞご覧ください♪文楽関連のオススメ本とかもたくさん紹介されていて、勉強になりますよー。

濡髪(ぬれがみ)長五郎と放駒(はなれごま)長吉という二人のお相撲さんの達引き(たてひき)と、花魁の吾妻と駄目ボンボン山崎与五郎との駆け落ち話が軸になったお話です。人間関係複雑すぎて全然説明できねぇ、って感じなんですけど、とにかく優男駄目ボンの与五郎と花魁吾妻は恋仲で、身請けの話も進んでるんですけど(でもマジで赦せないことにこの馬鹿ボン、奥さんいるんだよ!あとからでてくるお照)、別の侍、平岡郷左衛門が強引に吾妻を身請けしようとする。で、与五郎のお父さん(大金持ちの商人)に贔屓にしてもらってる力士の濡髪長五郎が、同じ力士の放駒が平岡に贔屓にしてもらってることを知って、相撲の勝ちをわざとゆずって、手を引かせようとするんだけど(←ここの理屈が正直よくわかんない)、「マジかよ!わざとまけたのかよ!俺は真面目に勝負してたのに!赦せん!」ってんで、一本気な長吉は腹を立ててしまって喧嘩になってしまい、ついには決闘することになる(←このあたりの飛躍もよくわかんない)

で、長吉ってのはお父さんも死んじゃってて、継いだ米屋をひとり切り盛りしてるお姉さんとの二人暮らしなんだけど、まぁヤンキーっていうか、悪い仲間とつるんで喧嘩ばっかりしてたりするんですね。で、ここらの事情をあとから錦糸さんに説明してもらったんですが、この時代のお相撲さんって、半分ヤクザっぽいていうか、贔屓にしてもらってる武士や豪商のボディーガード的なこともやってたんだそうです。だから、贔屓の客の揉め事とかにも手を貸すことになる、という裏事情があると。そこで初めて「なんで相撲取りがこんなに贔屓の客のプライベートに関わらなきゃなんないの?」という謎がとけたんですが、まあとにかくそんな感じな上に、本人の性格も喧嘩っ早いし乱暴だし、ってんであちこちでトラブルを起こしているわけ。で、姉が同業者の会合に出かけている留守の間に、長五郎と決闘始めちゃう。

なんだけど、そこに、長吉に乱暴されて店の者に怪我させられた上に財布を盗まれた、と主張する商人たちがどやどや入ってきて、決闘どころじゃなくなります。長吉は、自分は喧嘩はするけど泥棒なんかしない!と言うのですが、引き出しから紙入れが出てきてしまう。自分は潔白だ、という長吉は自害しようとするのだけど、それを長五郎がとめて、長吉姉に父の命日にも関わらずそれすら思い出さない様子で喧嘩三昧、決闘までやらかすような生活を叱られます。財布を盗んだ濡れ衣は、実は姉が同業者たちに弟の生活について相談して、彼を反省させるために一芝居うったのだということがわかり、話は一段落。諌めてくれた長五郎と長吉も、義兄弟の契りを結びます。

が、そこへ例の馬鹿ボン与五郎と吾妻が、平岡の強引な身請け話に身の危険を感じて駆け落ち、それを平岡の手のものが追っているという知らせが入ります。贔屓筋の息子の一大事ってんで、長五郎はその場に駆けつけざるを得なくなります。二人の守るために、長五郎は追手の侍を殺してしまうことに。

この場合、馬鹿ボンはやられっぱなしでマジ使い物になりません。だいたいこの「遊女に惚れる馬鹿ボンのせいで周囲の人がみんな超迷惑」というのが文楽人情もののテンプレなのですが、今回の与五郎の駄目さ加減はもうこれまで見た色んな駄目ボンの中でも群を抜いて駄目ボンだし無神経だしもう超イライラしました。だってさ、命がけで助けてもらっといて、私のために人殺しまでさせてしまった、申し訳ないから俺死ぬ!とかって刀出してとめてもらったりしてるんだよ!で、とめられたらすぐ「それもそうだよね。ありがと!」つってまた他人に助けてもらって駆け落ち続行なんだよ。なんなんだこの甘ちゃんは!!すみません話が脱線しました。で、とにかくあとからかけつけた長吉が二人を逃がしてやり、人殺しになった長五郎には身を隠すことをすすめてこの場は終わり。

与五郎には正妻がいることを前に書きましたが、そのお照さんは夫婦仲がイマイチということで実家に帰ってきてます。そこに!そこにこの駆け落ちの二人が「かくまって」っていってくるんだよ。この「橋本の段」というのはめったに上演しないそうなんですが、まーもーこの馬鹿夫のずうずうしいこと無神経なこと!

舅がいないのを家のぞいて確かめてからこっそり入ってきて、「やーお前に会いにきたんだけどさ…」とかって奥さんに切り出し、「なんだけどちょっと連れがいてね…」っていうのが浮気相手の花魁という。で、匿って欲しいとか言い出すし、奥さんが「私があなたの気に入るタイプだったらあなたにこんな苦労はさせなかったのに…」ってちょっと泣き言言おうものなら「だから匿ってくれんの?駄目なの?どっち!」とかせかすし、マジかよ!というので昼休みのあとですが全然眠くならなかった私。他人に人殺しまでさせて逃げてきたのにさぁ、籠の中で結構吾妻といちゃこらしてたりするんだよ。何でお前そう能天気なんだよ!腹立つ!はぁ、文楽の駄目色男には毎回イライラします。

そして正妻のお照さん、お人よしもいいところだと思うんですが、吾妻をあっさり匿ってあげることにして、夫にはとにかく自分の実家にいったん帰りなさいと諭すんですが、そこに元武士で頑固オヤジって感じのお照さん父(舅)がでてきて、お前ら二人ともかくまってやるが、娘と別れさせたくないがためにかくまったなんて世間から言われるのはわしのプライドがゆるさないから、かくまってやる代わりに娘と離縁しろ、と迫るわけです。

ここんとこ、理屈はともかくお父さんの気持ちわかるっていうか、離婚もせずに女作った挙句にかくまってちょうだいなんていうハンパやる男に娘をここまでコケにされて、父親としちゃ黙ってられないよね、当たり前だよ!と思ったんだけど、お照さんは夫をまだ好きだったりするから可哀想。そして日陰の女の吾妻は自分のためにこんなことに…と心を痛める。そして馬鹿ボンだけが「離縁状書いてかくまってもらうか、書かずに訴え出られるかどっちにする!」と言われて、あっさり三行半書いちゃうという。なんなんだこいつ!でもその離縁状、書くだけかいたものを吾妻がとりあげて「これは私が預かります、書けと言われたものは書いたんだから勘弁して」というちょっとずるい気がするみたいな理屈でどうにかその場をおさめます。

そこに与五郎の父親が、嫁のお照を連れ戻そうとやってくる。息子どうしようもないから場合によってはお照にあとを継がせる、なんてことを言ったりする与五郎の父ですが、それも納得しないお照の父。お前金持ちのくせに息子に花魁の身請けの金も出してやらないケチじゃないか!とか、それぞれ子どもを思ったり、義理をたてたりしようとしてのことではあるんだけど、互いのやり方が気に入らない親同士が、今度は喧嘩になってしまう。

で、ついに刀まで抜いたところで、吾妻たちを乗せてきた駕籠かきの老人がとめに入って、自分が吾妻を説得して別れさせると言い出すんですね。これがまたなんと(文楽にありがちな)吾妻のほぼ生き別れ状態だった実の父親でした、ということで、この父親が娘をいさめてわかれさせようとする口説きと、それに対して娘吾妻が自分のためにこんなことになったのに与五郎さんを見捨てられない、といって自害しようとする。それをまた舅たちがどうにかとめて、三者三様ながら老いた親たちが子どもを思う気持ちがそれぞれに吐露されて、どうにかこうにか話は丸く収まります。

で、最後が一番有名な「引窓」という段で、これは殺人者になってしまって追われる身になった長五郎が、ひと目老いた母親に会いたいと思って実家を尋ねるところなんですが、家では長五郎の異父兄で、家を継いだ十次兵衛が、長五郎の探索を命じられたために起きる駆け引きが中心になります。母は、目立つほくろの似顔絵を、十次兵衛から買い取ろうとする。手水にうつった濡髪の姿を隠そうと、嫁のおはやはまだそう暗くもないのにあわてて引窓をしめて「もう夜ですし…」なんて言い訳をしたりする。その二人の様子の不審さに、十次兵衛は母親たちが長五郎をかくまっていることを察するのですが、わざと声高に逃げ道を教えてやったりして、逃がそうとしてくれます。

前髪を切り落とし、姿を変えて長五郎を逃がそうとする母ですが、父親似のほくろだけは切り落とすことができない。そこへ外から「路銀」とかきつけた金を十次兵衛が投げ込んで、ほくろをつぶしてくれたりする。とにかく逃げて生き延びてほしい、という母に対して、長五郎は、実の息子可愛さに、十次兵衛への義理を忘れているではないか、と母を諭し、義理の兄に自分を捕らえさせて欲しいと縄を打たせます。泣く泣く実の息子に縄をうって捕らえさせようとする母ですが、そこに入ってきた十次兵衛は、引窓をあけて、明るい月をみて「ああもう夜が終わった、自分が探索を担当するのは夜の間だけだから、もう明けて今日は放生会の日だ」と言って(無理やり)、長五郎を逃がしてやる、というとこでおしまい。いくら月明かりったってそんなに明るいわけないじゃん!というわけで、そこはひたすら十次兵衛の優しさなのですが、まあこの印象的な引窓のトリックがうけて人気演目になったんだろうなぁ、という感じ。

人は死なないし、年取った親が子どもを思う気持ち、というのが重ねて出てくるので、お年寄り向け人情話って感じでした。だけど終わってから聞いた解説では、実は今回演じられていない段の中で、ハッピーエンドに見えた与五郎と吾妻のもとに郭から追手が迫り、この馬鹿ボンが恐怖のあまり発狂してしまう、というオチがあるんだそうで、私はそっちバージョンのほうが観てみてかったなぁ…。だってこの優男が優柔不断で離縁もせずに女つくってしかも金の工面が自分じゃできなくて身請けが遅れて、っていう甲斐性のなさがそもそものトラブルの原因なのに、周囲の人になんとかしてもらうばっかりじゃん!っていうのが納得いかなかったので。

あとから聞いた講演では、錦糸さんが出演された「橋本」の段を中心に解説していただいたのですが、登場する地名はいずれも大阪に実際に残っている地名であることとか、与五郎のモデルとなっているであろう豪商の話とか、とても面白かったです。与五郎の父親は「山崎与次兵衛」っていうんですが、この「山崎」は今サントリーのウイスキー工場がある山崎の地名から。橋本は、かつて遊郭があった場所で、今でも当時をしのばせる建物が残っているのだとか。

また、かつて大阪には重要文化財の「淀屋橋」に名を残す淀屋という豪商あったのだそうですが、その五代目の辰五郎の代で、遊行にふけり、新町の花魁「吾妻」にいれあげて、2000両という当時でも考えられないような金額で吾妻を身請けしてるんですね。その後町人の分際をわきまえぬというので財産没収、取り潰しになっている。駄目ボンの与五郎は、この辰五郎がモデルではないかと考えられているそうです。

あと、下女の台詞に出てくる歌舞伎役者の名前が当時実在した歌舞伎役者の名前であることとか、話題として出てくる演目が実際流行っていたこととか、ちょっとした台詞の中にある言葉遊びの意味とか、いろんな薀蓄をきいて、すごく勉強になって面白かったです。とりあえず毎回、パンフレット見てざーっとストーリーだけ頭に入れて観劇しているのですが、もうちょっと色々予習していくともっと面白いのかなぁーと思いました。ああ、またはまりはじめている…。今年はスパショの遠征もあるし、11月の大阪公演は諦めようかなぁ…とちょっと思ってたのですが、やっぱり行きたくなってきたなぁ。

EXOのロストプラネットのコンサートで比較すると、公演2時間ぐらいでチケット12500円とかでしょう?文楽は4時間半楽しめて、その半額ですよ。コスパすごいですよ!ペンライトつかないけど!学生さんなんか更に安くて、4000円ちょっととかなんですよ!是非是非、多くの人に足を運んでいただきたいなぁと思います。12月にはもっとお安い入門編、「文楽鑑賞教室」もありますよー。

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2014年09月14日

第三舞台:朝日のような夕日をつれて2014みてきた。

これ、やってたのとか知らなくて、たまたまe-plusにアクセスしたときにもうだいたい売り切れてたチケットがたまたまキャンセルが出たのか買える状態になってて思わずポチっとしてしまったので、観て来ました。第三舞台「朝日のような夕日をつれて 2014」@池袋サンシャイン劇場。

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これは80年代ぐらいの小劇場好きならまず知ってるだろうという、第三舞台(鴻上尚史主宰)という早稲田演劇研究会系の劇団の旗揚げ公演の演目にして代表作、というやつで、何度か再演されてますが、今回は1997年以来の再演だったようですね。すごいな。

私自身が第三舞台のお芝居を見ていたのは80年代の後半で、一番最初に見たのが今でも忘れない下北沢のスズナリ劇場での「もう一つの地球にある水平線のあるピアノ」でした。当時売れっ子になりはじめていた第三舞台が最後に小さな小屋でやった舞台です。このときの筧利夫のポチ役は、踊る大走査線より何よりも彼の代表作であると信じている私。

当時私は確か14歳ですから、中二病真っ盛りです。中学から高校生ぐらいまでの私は小劇場のお芝居にのめりこんでおりました。大学受験のときに「ベケットやりたい」とか言って演劇学科と仏文受験しちゃってるんですから相当です。当時はボリス・ヴィアンにもはまってたので、数が少ない演劇学科のある学校以外は仏文で受験したんですね。結局仏文に入って卒論はベケットで書いたので、一応初志貫徹はしてるという。

そんな私ですが、第三舞台で最後に観にいったステージは、たぶん1989年、大学に入学した年ですが、新宿でやった「ピルグリム」だと思います。とすると観にいくのが実に四半世紀ぶり。指折り数えてみてひえー、ってなってました。

身の回りにもそういうお客さんが多い感じでした。はっきりいって、客の平均年齢高すぎ、って感じで(40〜50代中心って感じ)、客席入ってうっかり同窓会に来てしまったような気分になりました。第三舞台のステージではその時々のトレンドな出来事やキーワードが使われることが多いんですが、トッキュウジャーとかがネタとして出てくるあたりに、作ってる側も見てる側ももう親の世代だからな…とちょっと苦笑いしちゃったりして。

こういう「時代と添い寝する系」の演劇というのは、本当にその時代に体験しておくことしかできなくて、演じる役者へのあてがき的な部分も多いし、映像化された過去の舞台を見てもやっぱり当時の「気分」というか空気感的なものには完全には寄り添えないわけで、繰り返し再演し得る戯曲とは違う独特の儚さがあります。それでも、2時間弱の舞台の最後に、あの伝説的なエンディングが来たときには胸にしみるものがあっりました。

【…この宇宙は分子によって成立している。どんなに多くても、有限な分子によって成立している。だとすれば、有限な分子が、有限な組み合わせを、無限な時間のうちに繰り返すなら、もう一度、あの時と同じ分子配列が偶然に出来上がる。その時、私は、あの時と同じ状態でそこにある。その時こそ私は、私でなくなったあの瞬間に、真っ向から立ち向かおう。何にもたよらない、何も待ち続けない、固有の人間として、私は私の寒さを引き受けようと決めたのです。

リーインカーネーション。生まれ変わりを私は、信じます。

舞台後方がせり上がり、傾斜が出来ていく。そこに立ち続けるスーツ姿の五人の男のユニゾンによるモノローグ。

朝日のような夕日をつれて 僕は立ち続ける
つなぎあうこともなく 流れあうこともなく
きらめく恒星のように
立ち続けることは苦しいから
立ち続けることは楽しいから
朝日のような夕日をつれて ぼくはひとり

ひとりでは耐えられないから
ひとりでは何もできないから
ひとりであることを認めあうことはたくさんの人と手をつなぐことだから
たくさんの人と手をつなぐことはとても悲しいことだから
朝日のような夕日をつれて
冬空の流星のように ぼくは ひとり



もう10代ではないので、涙が出るということはなかったのですが、40過ぎてあらためて22歳の鴻上尚史が書いたこの台詞に触れて、それだってもちろん未熟な年齢なわけですけれども、さらに未熟な10代だった私が、希望とか絶望とかのリアルな感覚も意味もよくわからないままこういうステージの幾つかを経験して、わけもわからないまま心を揺さぶられたことっていうのは、それはそれとして間違ってなかったんだよなぁ、と思ったりしました。

今思うと、下北沢の劇場だとか早稲田の大隈講堂裏のテントとか、今はもうない駒場東大の胡散臭い学生寮の奥にあった小劇場とか、あんなところに中学生や高校生で出入りしてたってのは、相当な背伸びだったよなぁと思うのですが、でも10代後半で触れたものってやっぱりどういう形であれ一生引きずるものなんだなぁと思うんですよね。

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posted by なつめ at 00:33| Comment(2) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月10日

ヴァロットン展と博物フェス

土曜日は、アート系イベントの梯子をしてきました。まずは、三菱一号館美術館のヴァロットン展

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ちょうどこの前の日曜日に日曜美術館で取り上げられちゃったので、うわー混雑しそう、と思って出かけたのですが、案外混んでませんでした。やっぱりマイナーだからかなぁ。日本初の本格的回顧展で、代表作120点のほか、三菱一号館のコレクションの名からも多数の版画が出展されています。ナビ派に近かった画家で、上のちらしの絵みたいな平板な絵の印象が強くて、あんまり上手な画家ってわけじゃないのかなと思ってたんですが、実はもんのすごいテクニシャンだった。

20歳段階での自画像。
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ほとんど古典といっていいぐらいの写実の筆力を持っていながら、あえて別のタッチを選んでるんですね。時代によっていろんな画風があるんですけども、とにかく筆力が半端ない人だということだけはわかる。ハイパーリアリズムみたいな絵もかける人で、そこになんの苦労も見えない。

画家にもいろんなタイプがあって、内面のもやもやしたものを表現する手段として絵以外の手段を持っていなくて、とにかくそれを画面に定着させるために命がけっていうか、もう「それしかない」というのがひしひしと伝わってくるタイプの画家もいますが、ヴァロットンはそれとは逆な感じ。そこが展覧会副題の「冷たい炎の画家」の所以でしょうが、どこか非常に醒めたところがあるし、画面構成が理知的でクールで、すごくモダン。100年前の画家とは思えない大胆な構図が多いです。たぶん技術に関しては本当に最初から天才で、こう描きたいと思うことはその通りにささっと描ける人だったんだと思う。その上で、女性の身体の部分に関するある種のフェティッシュとか、写真家的な画面構成に関するこだわりとか、それをつきつめていった結果単純化されていくタッチや構図とかが特徴になってる感じの画家。

日本の浮世絵も収集していたそうで、版画作品のミニマルで大胆な構図にはそのへんの影響もありそう。
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タイトルのつけ方も洒落ていて(上の作品のタイトルは「嘘」)。タイトル一つでにやっとさせられたり、むっと唸らせたりする感じは、シュールレアリストたちの「理論的な」作品に近いものもあるけど、でもこの人の場合画力もすごいので「描けないからタイトルでごまかしてんじゃないの?」的な疑念のわく余地はなくて。

見ればみるほどものすごく頭いい人だったんだな、って感じがします。画家として生前からちゃんと売れた人で、ブルジョワの画商の子持ちの未亡人と結婚していますが、連れ子との折り合いは悪かったようで、あまり愛情豊かな家庭を築いた感じには見えません。そのへんの時期のキュビスム的に複数の視点から描かれた油絵作品が一番「ヴァロットンっぽい」作品群ということになるのかな。

見てて元気が出るとかそういう絵ではありませんが、描かれた人物の指先の向きとか、視線、空を飛ぶ鳥の線、まぶしく照り返している壁、なぞめいたタイトル、そういうエレメントにいちいちどういう意図が隠されているんだろう、という感じで脳を刺激されるような作品が多いです。

展示が年代別じゃなくてテーマ別になってるところが惜しくて、そこはアンケートにも書いちゃったんですが、ちゃんと制作年代みながら画風の移り変わりも確認してみていくと面白いと思います。版画はフランスのバンデシネっぽいところもあって、イラストとかデザインとか興味ある方も面白いと思います。今回は後述の「博物ふぇすてぃばる」でお金つかう予定だったので我慢しましたが、Tシャツとかポーチとかのグッズが軒並みよくて、物欲我慢するのがタイヘンでした。版画集と、どこで使うのだ…と思いつつデザインよすぎて付箋を買ってしまいました。

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posted by なつめ at 18:42| Comment(1) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月18日

ハーグ派展いってきた。

先週末は、久しぶりに美術館にいってました。春から行こう行こうと思ってたのにあれこれあって、気づいたら会期末が近づいてたので。東郷青児美術館「オランダ・ハーグ派展」という企画展です。「ゴッホの原点 近代自然主義絵画の成立」なんていう副題で煽ってますが、ゴッホとかは期待したらいけません。基本的に、19世紀後半のオランダのハーグを中心に制作活動を行っていた風景画家たちの作品と、彼らにインスピレーションを与えたフランスのバルビゾン派の作品が中心です。

まあ、ひと言で言っちゃうと地味な展覧会なんですけど、でもこういう「とりあえずこの作品だけ推しとけ!」みたいな「目玉」がいまいちないような企画展って、逆にキュレーターの腕の見せどころみたいなところがあって、面白いことが多いんですよね。目玉として一応ゴッホとかモンドリアンとか置いてますが、でも観て断然面白いのは前半のバルビゾン派とハーグ派です。といっても基本的にモチーフは自然の風景か、農民とかなんですけど。

やっぱり面白いのは、バルビゾン派にせよハーグ派にせよ同じような場所で大勢の画家が同じようなテーマで絵を描いてるわけで、そんなのポンと一点だけあっても「ふーん」で終わっちゃうかも知れないんですけど、これがいろんな画家の作品が並ぶとやっぱり画風というか、この人のにはぐっと心をつかまれるなとか、逆に上手だけどこの人のは全然刺さらないなーとか、そういう違いが浮かび出てくるところかな。

ミレーがそこそこ数ありましたが、私はそんなに惹かれませんでした。よかったのは、シャルル=フランソワ・ドービニーのエッジング。一点だけあったクールベの油彩もよかったです。これはカタログの印刷だとすっかり黒ずんでしまうんだけど、水車小屋の水の表現はわりと明るい色彩でなされていて、これとクールベらしい黒の対比がよかった。

上は二人ともフランスの画家ですが、本題のハーグ派では、ウィレム・ルーロフスという人の絵がよかったなぁ。この人の光の扱い方っていうのは印象派に繋がるものという気がした。あと、この人の構図は、わりと地平線が高めなんですね。そのバランスが私はすごく好きで。だいたい同じような場所やテーマで書いてるヤン・ヘンドリック・ヴァイセンブルフという人の絵が同じ部屋にあったんですけど、この人のやつは、構図的には落ち着いてるんです。空の広さと地平線の位置と。ところが、その落ち着きと凡庸さって紙一重で、なんか似てるのに惹かれないんですよ。不思議なものです。

ここのページで二人の作品が並んでるのが観られるので、是非比較してみてください。ルーロフスって、かなりゆるぎない意思をもって構図を決めてる人という気がするというか、すごく絵に視線を感じるんですよね。でもヴァイセンブルフのはなんかこう、ぼやーんとしてるっていうか、眠くなっちゃうんです。

もちろんそういうのが好きという人はいると思うので、好みの問題なのですが、今回私はこのルーロフスとドービニーがヒットでした。ドービニーのエッジングだけの展覧会とかどこかでやらないかなー。

有名な画家の作品目当てにみにいくのもいいですが、なんか聞いたことない画家の絵がいろいろ集まってる展覧会も面白いですよ。ここの美術館はゴッホのひまわりがウリという認識の方も多いかとは思うのですが、入り口で行列できてて、絵をみにきたんだか人の頭みにきたんだか、みたいなことになっちゃう美術展じゃなくて、こういうほどほどの客入りの美術館でゆったり絵を見る午後というのもなかなかいいんじゃないかと思います。

こちらの展覧会は、6月の29日まで。
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posted by なつめ at 02:29| Comment(2) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月02日

キャラメルボックス「鍵泥棒のメソッド」千秋楽みてきた。

さて今日はえくそたんの香港単コンの行方に気をもみながら、暑い東京池袋までいってキャラメルボックス「鍵泥棒のメソッド」を観てまいりました。私これ映画のほうも以前観たことがあって、これをどう舞台化するのかなぁーと(特に入れ替わりの原因となるお風呂ですってんころりんシーンとか舞台でどう再現すんだ!?と思った…)興味深々だったのですが、非常にテンポよく、二時間のステージがあっという間でした。

映画では、広末涼子が意外とよかったんだよなー。私ヒロスエあんまり好きじゃないんですけど、この映画のヒロスエはよかった。彼女はコメディエンヌとしてのほうがシリアスより才能あるんじゃないかと思う。
鍵泥棒のメソッド [DVD]
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お風呂ですってんころりんのところを含めて、出だしのいきさつ部分をアナログSFX(<これ感心した!)なども駆使してすごく手早くまとめてあって、その分その先の部分はほとんどはしょりなく丁寧に描かれていて、原作ものの舞台化にありがちな「あーはしょりましたね、そこ好きなのに…」みたいな残念感はなくて、すごく満足のいく舞台でした。今日は千秋楽なので、ひとこと挨拶から三本締めまで、お祭り気分で。今回サントラがすごくよかったので、次回の舞台を観にいくとき絶対CD買おうと思う。

プロモーションビデオはこんな感じ。


私が中高生ぐらいで小劇場演劇行きまくってた頃は、オープニングにこういう感じのダンスシーンが入る舞台って結構多かったんですけど(第三舞台とかの早稲田演劇研究会系列がとくに)、最近ではこんなの見られるのキャラメルボックスぐらいじゃないかと思います。いちいち胸熱。

東京は今日が千秋楽だったんですけど、次は5日〜10日まで、神戸で公演があります。関西方面の方で興味のある方は是非!原作モノって、イメージ壊されちゃわないかとか、原作が面白ければ面白いほど行こうかなーどうしようかなーって迷うと思うんですけど、今回のキャラメルは原作観たひとでもきっとがっかりせずに楽しめると思います。ちなみに私はWhiteキャストで観て来ました。ダブルキャストなので、見比べるのも面白いかも。



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posted by なつめ at 01:00| Comment(2) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月25日

国立劇場五月文楽、住大夫さんラスト公演みてきた。

さて、昨年のスパショにあわせてはじめて観にいってからはまっている文楽鑑賞。今回は東京の国立劇場小劇場で、人間国宝竹本住大夫さんのラスト公演、観て来ました。二列目で!これ発売当日5分前からスタンバってボタン押したんですけど20分ぐらい予約サイトつながらなくて、先に進めなくて、繋がったときには住大夫さん出演の第一部は完売状態、諦めてたら、お友だちがひと枠譲ってくれて観にいけたのです。東京は激戦なので、どうせとれないだろうと内心諦めてて、先月の大阪無理していったのも、たぶん最後だしというつもりだったんですが、ラスト公演行かせてもらえて感無量です。

演目は、こんな感じ

増補忠臣蔵(ぞうほちゅうしんぐら)
恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)
卅三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)

で、おそらく皆さんお目当ての住大夫さんは「恋女房染分手綱」沓掛村の段のキリ(<一番の見せ場のこと)での登場でした。とりあえずまず住大夫さんのとこから感想書くと。

この沓掛村と坂ノ下の段は、まだ幼いもと主君の子どもを養育しながら、自分の病気の母親を介護し、非常に苦しい貧しい暮らしをしている、もとは武家につかえていた親孝行の青年、八蔵(<今は介護があるのでぞうり作りとかの内職と馬方のバイトで生計をたてている)が主人公です。米代とか着物の生地代とかも払えずに集金やが家に追いかけてきたりもします。でも、青年が本当にいい子で、「自分が働きに出るようになればすぐに返します。でも余命わずかな母がなくなるまでは看病させて」的な話で集金やももらい泣きして、孝行息子じゃ…とかいって帰っちゃうぐらいの好青年なのです。主君の子どもはまだ幼く、自分は武家の子とも知らず、無邪気に竹馬遊びに興じ、大きくなったら兄ちゃんみたいな馬方になりたい!と言って、もと乳母である八蔵の母を泣かせたりします。

この青年八蔵のもとに、そうとは知らず偶然に、没落したもと主君の兄で座頭の慶政が、金目当ての追いはぎに狙われていたところを助けられ一夜の宿を借りることになるのですが、その夜、八蔵が急に刀を研ぎ始める。これを見咎めた老母が、殺して金をとろうというのか、と叱るのですが、実はその日八蔵が、主君の仇が近くにいるという情報を得て、それで仇討ちしに行こうってんで研いでたんですよね。誤解は解けたんですが、結局母にとめられその夜出かけることは諦める八蔵。これをこっそり聞いていた慶政は、もともと弟(八蔵の主君)が追放される原因となった大金を整えて(<これを後述の悪者に奪われて追放されたのだ)実家に帰るつもりだったんだけど、この真面目な忠義の若者の苦境を救うべく、こっそりお金を火鉢に隠して出て行くのです。お金はないけど、せめて父親に会いにいこうと夜の道を急ぐ盲目の彼を付けねらう追いはぎは、実は八蔵の主君を陥れた張本人の八平次。これはカシラが悪者色なので見ればちょう悪者だとわかるのですが、本当に悪いやつで、襲って金を奪おうとし、金がないとわかると腹いせになぶり殺しにしようとします。これが本当にもう、石で腕を叩き折ったりと、見るに耐えない残虐シーン。

そこに、お金を届けようとやってきた八蔵が追いつきます。八平次はとっさに隠れて八蔵は気づかず、倒れている慶政につまづいてようやく気づく。八蔵、金を返そうとしますが、慶政は固辞。金を八蔵に与えようとした理由、自分の素性、眼病ゆえ家督を譲った弟の苦境に対する自分の思いををそこでやっと明らかにします。驚く八蔵、傷ついた慶政をなんとか連れ帰ろうとしますが、さんざんやられてるので慶政そこで亡くなってしまいます。しかも物陰に潜んでいた八平次、今度は八蔵に襲い掛かる。主君、そしてその兄の仇を討つ八蔵。遺体となった慶政に八平次の首を見せながら、「仇はとりました」といって男泣きに泣く八蔵。そして、夜が明けては人に見咎められる…と、慶政の遺骸を背負い、念仏を唱えながら、一足、一足、沓掛村へと帰っていくシーンで幕。

今回、老母以外の女性の登場はなく、実に男っぽいハードボイルドなお話で、最後の対決のシーンとかも、悪者の八平次は「俺とてその三百両のために追放させられてこうなってんだ。切り取りするは武士の習い!」とか言って、結構カッコイイんですよ。これまでは、義理だなんだと世間体に振り回される男が決める子殺しとかに逆らえず、でも身を切られる思いを吐露しながら泣く母とか、武士の世の掟を守らなきゃならない子の立場を察してその意に応えつつ、でも自分はそれがベストとも思ってないしすごくつらい親の気持ちとか、そういうところで泣かされるパターンが多かったんだけど、今回は男中心ストーリーなんだけど、八蔵がすごいいい奴で感情移入できたので、男話にもかかわらず引き込まれました。

今回、実は住大夫さんがつとめられたシーンでは、私泣かなかったんです。座頭を殺して金をとるつもりか、情けない…と母親から戒められた八蔵が、「貧乏すると実の親にまでそんな人間だと疑われるのか。」と嘆き、「無念な、無念な、無念なわいの。(<ここだけ原文ママ)」と悔しがりながら、真実を告げるシーン、ここが一番胸に迫ってうるうるきたんですが、それでもダーっと泣いちゃいはしませんでした。

どっと泣いちゃったのは、住大夫さんの出演シーンが終わり、盆がくるっと回転して住大夫さんと三味線の錦糸さんが引っ込んで、その次のシーンを演じる文字久大夫さん、咲甫大夫さん、始大夫さんが並び、住大夫さんの最後の台詞、まさに絶唱という感じで語られた「逸散に跡を慕うて」の続き、「追うて往く」の一行を、咲甫大夫さんがそれはそれは力強い声で語りだした瞬間でした。そこでどどどどっと泣けてきちゃった。

前回の大阪でも思ったんですが、正直住大夫さんの衰えは隠せない感じがした。今回は二列目だったんですが、やはり声に力強さが失われている感じがあったし、一段まるまる演じることができないんだな、というのはわかった。私は本当の最盛期を見たことがないからわからないけど、ずっと観てきた方ほどそれは感じられるだろうし、何よりご本人が一番それをわかってるんだと思う。やりたいと思っていることがやりたいようにやれなくなった、とおっしゃって引退を決意されたのはすごくわかるっていうか。アスリートと同じなんだと思う。最高の極みの景色を知ってしまったひとが、そこに自分の力でいけなくなるっていうのは、すごく悔しくて赦せないことなんだと思う。

だからこそ、盆がまわって住大夫さんが引っ込むときに、「これ最後なんだ、あと数日あるけど私はこれ見られるの最後なんだ」と思ったらすごく寂しくて、なんせ去年初めてみた文楽でマジ泣きして、「すごい!こんなのをもう一回みたい!」と思って、住大夫さんに引っ張られるみたいにして文楽を見るようになったから、こんなに早く見られなくなっちゃうなんて寂しくて寂しくてたまらなかったんです。大阪で行列してたときにも、近くに並んでたおばあさんが「住大夫さんがいなくなっちゃっても文楽には来ると思うけど、もう全公演おっかけたり、東京まで行ったりはしないだろうな」というような話をしてるの聴いたりしたし、ああ、寂しいなぁ、何かが終わっちゃうんだなぁ、って思って。

でも、そのぽかん穴が開いたみたいになったところに、若い大夫さんたちの力強い語りがドン!とぶつけられて、なんていうんだろう、バトンタッチなんていう軽い言葉じゃ言い表せないんですが、ああ、文楽という世界に私を引っ張ってきてくれたのは住大夫さんだったけど、これからはきっと私また若い大夫さんたちの新しい語りを聴きに、また文楽観にくるんだな、その人たちにまた引っ張られて何度も舞台に足を運ぶんだな、っていう気持ちがストンと落ちてきて、住大夫さん、なんにも知らなかった私に「もういちど来たい!」って思わせてくれて本当にありがとうございました、あなたのお陰でこんな世界に出会えました、って思ったらもう涙ボロボロ。その後の坂の下の段も本当に素晴らしかったし、ホントに観られてよかったよう。チケット融通してくれたHさんにはもう本当に感謝感謝です。

ちなみに、住大夫さん引退後の私のナンバーワン推し大夫さんは、竹本文字久大夫さんです。元役者さんという経歴の持ち主で、若い頃はクラシックやギターも好きで、ミュージカルやりたいと思ってたこともあるそうです。前回の大阪もすごくよかったんですが、とても温かみのある情感あふれる語りで大好き。住大夫さんのお弟子さんでもあります。

あと、忘れちゃならない今回もやっぱり蓑助さん素晴らしかった。卅三間堂棟由来の木遣り音頭の段というのは、柳の精であるお柳が、もとの木を切り倒されることにより夫や子どもと別れなければならなくなる、異種婚悲劇もののファンタジーなんですが、このお柳を今回蓑助さんが遣っておられます。もうね、なんていったらいいのかわからない。どうして同じ人形なのに、こんな風に命が宿ってしまうんだろう?

昼寝してしまった夫や幼い子どもの姿を、もう自分は消えてしまわなきゃならないことを知っているお柳が、絶望と慈愛に満ちた表情で見下ろすシーンがあるんですが、もうぞくっとするぐらい色っぽくて、柳の精という非・人間的な美しさと、妻であり母親である女としての表情みたいなものが、その顔の傾け方とか見返る首の角度とかでふわあああ!と叫びたくなるぐらいリアルに表現されててですね。圧倒されます。

子どもと別れる嘆きをひとり語りながら「もうお乳が必要な年でもない、きっとちゃんと育つだろう」と言いながら、お柳が自分の懐に手を入れて胸に触れるシーンがあるんですよ。うわあああ!ってなりました。この女の、母親の、身を捩る悲しみとか、子どもにもうおっぱい飲ませることがなくなるときのあの切なさとか、この人形遣ってるひとたち全員男なんですけど!なんでわかるの!うわあああ!って感じでもう(<興奮しすぎ)。ていうかこの脚本もすごいよな、って思う。脚本もオッサンが書いてるわけですから。

お柳が消えてしまう前の人形早変わりとか、SFX的な見所も満載の幽玄の舞台です。柳の細ながい葉がちらちら舞い散る中、切られる苦しさに身もだえしながら愛する人たちの前で人間から柳の精にかわっていくお柳の姿が切ない。こういうのもすごく文楽らしくていいです。お人形ならではの表現ができるので。

また熱く語りすぎててアレですが、本当に本当に、みなさん是非一度足を運んでみてください。6月は鑑賞教室あるし、10月は結構あちこちで地方公演があります。親子教室とかもあるので是非是非。ちなみに国立劇場に行くと、こんなゆるキャラにもあえますよ!

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くろごちゃん。開演前と休憩時間に出てきてくれて、一緒に写真とったりしてくれる。この写真とったあとハイタッチしてもらっちゃったー♪



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posted by なつめ at 12:58| Comment(5) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月22日

豆本ライブ

チョビの両手首骨折でもー振り回されておりますが、両手ギプスながら右手の指が少し動かせるようになったので、今日はガッコも行ってきました。だいぶ疲れた様子でしたが、まあいけてよかったよかった。全身麻酔で手術なんて私自分でもやったことないんで、ひゃー大変という感じでしたが、いまどきは手術やって翌日にはもう退院なんですね。早い早い。

えくそたんカムバとかいろいろあったんですが、韓国の客船沈没の件でなんかちょっと書く気になれずにいました。修学旅行の高校生がいっぱい乗っていたそうで、子どもの年頃も近いし、SJやEXOのファンの子だって沢山いただろうなぁとか思うと、なんか胸がぎゅーっとなります。とにかく早く寒いところから家族のところに戻してあげてほしい、とそればかり祈っています。

さて、そんな中ですが、週末、友人がこんなイベントをやったので、お手伝いがてらいってきました。

豆本「スープファンタジー」夜の朗読会
詳細はこちらのリンク先にありますが、スープの写真にインスパイアされた超短編小説の、超ちいさな本の、朗読会です。

会場は学芸大学のカフェ・ギャラリー「平均律」さん。

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お店はこんな感じ。

そして、朗読された豆本は、こんなサイズです。
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でも、ちゃーんとひとつひとつ立派に製本されて、表紙は布張りなんですよ。
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こんな小さくてお話入るの?と思われるかも知れませんが、ちゃーんと文字もたっぷり入ってます。私豆本ってたむらしげるさんのやつを吉祥寺の絵本やさん、トムズボックスさんで衝動買いしたことがあるんですが、なんかこう、アリスになった気分っていうか、壊さないようにそーっと除き見する感じがなんとも言えず、楽しいんですよね。

この豆本の作品を、4人の読み手さんが3つづつ朗読してくださって、後半は事前に「#読むスープ」というハッシュタグでTwitterで集めた140文字以内のスープにまつわるショートストーリーを、その場で自由に参加者の方に朗読してもらう、という形のイベントでした。沢山ある作品はtogetterで読めるので、お暇なときに是非どうぞ。

コレ本当に、このままにしてしまうのが惜しいぐらい、色んな作品があって面白いんですよ。140字ってけっこうかけるもんだなぁと思いました。私の作品のひとつは、妊婦さんネタだったんですが、それを本当にお腹に赤ちゃんがいる参加者の方が、「わたしコレ読みたいです」と手をあげて読んでくださったので嬉しかったです。

朗読会とかブックリーディングって、フランスに留学してたときは結構あって、著者の人が朗読してくれて、終わったあと質問したり感想いったりとかしてお茶して…みたいなのが、私がいたような田舎の町でも結構あったんですよね。日本でも近頃は増えてるんじゃないでしょうか。小さめの会場で気取らない感じだったので、和やかで楽しかったです。

会場で販売したあと数冊あまったのを販売しています。さっき見たらあと2冊だった!もしも気になる方がいらしたら是非♪一冊ずつ表紙のぽちぽちの色や位置が違ったりして、本当に本当の一点ものなのです。

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posted by なつめ at 02:40| Comment(3) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月22日

今年みたものいろいろ

暮れのSM Weekのライブビューイングの先行抽選はあっさりハズレましたw SJのはもともと都合が悪くて行けなかったんですが、レア度的に是非とも観てみたかったえくそたんとf(x)もあっさり撃沈。仕事と偽りイブの礼拝ぶっちする気を固めていたのですが、その不心得ゆえ外れたということで、大人しく聖夜を祝いたいと思います…。それにしても、クリスマスイブぐらい、さすがのみんなもK-POPとかじゃないことしてるだろう!と思って、割と楽勝なつもりでいたんですが、甘かった…。逆にこの2組はSM TOWNぐらいじゃないと日本来ないですからねぇ。そうか…そんなもんか…。

でもまあ今年はいっぱいライブいったので、満足です。チョビが不登校でひきこもってたり、入院したりでバタバタしてた割には色々いったなぁ。世の中では「今年はやったもの」的なランキングをやる時期になったので、自分でも何観にいったっけ?っていうのを振り返ってみました。

【1月】
映画「エヴァンゲリヲン 新劇場版Q」(<チョビの付き合い)
SUPER JUNIOR-K.R.Y.コンサート@武道館
【2月】
(会社が年度末+チョビひきこもり開始でなんもいってない)
【3月】
キャラメルボックス「隠し剣鬼の爪」「盲目剣谺返し」
【4月】
映画「39窃盗団
有賀薫さん「スープカレンダー展」
小関祥子さん「紙もの、使うもの展」
シティ・ボーイズ・ライブ「西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を
「アントニオ・ロペス展」@文化村
【5月】
「フランシス・ベーコン展」@国立近代美術館
映画「セデック・バレ
キャラメルボックス「ナミヤ雑貨店の奇跡
三谷幸喜「おのれナポレオン
【6月】
有賀薫さん「ダイドコロノオト展」
【7月】
ドンヘ&ウニョク「I WANNA DANCE」リリースイベント
スーパーショー5@東京ドーム
大妖怪展」@三井記念美術館
【8月】
キャラメルボックス「雨と夢のあとに
映画「メキシカンスーツケース」
【9月】
ELFジャパン ファンミーティング@埼玉アリーナ
映画「そして、父になる
【10月】
SM TOWNライブ@東京ドーム
【11月】
スーパーショー5@京セラドーム
文楽「伊賀越道中双六
【12月】
キャラメルボックス「ウルトラマリンブルー・クリスマス

ううむ、こうして振り返ってみると今年は本当によくSJのライブ行ったなぁ…貢いだなぁ…としみじみ。子どもが不登校で大騒ぎしてた割にはけっこう出歩いてますが、私的評価としては、今年は劇場で見られた映画が少なかった…映画館で観たかったのに、なんか予定があわなかったり忙しかったりして逃した映画が多かったです。観たかったのに観そびれたやつをざっとリストアップすると…。

舟を編む(<辞書編としては劇場で見たかった…)」「HK 変態仮面(<ゼブラーマン結構好きだったのでアリじゃないかと思って…)」「ジャンゴ 繋がれざる者(<タランティーノで西部劇)」「アンナ・カレーニナ(<キーラ・ナイトレイ主演)」「ベルリンファイル(<根の深い木のハン・ソッキュさんが出てた)」「パシフィック・リム(<ついった界隈で評判よかった)」「凶悪(<ピエール瀧とリリー・フランキーと聞いて…)」「うたうひと(<東北記録映画三部作)」「ハンナ・アーレント(<今みるべき映画という気がする)」「ムード・インディゴ(<うたかたの日々の忠実な映画化!)」「ダイアナ(<わりとよく出来てそう)」「スティーブ・ジョブズ (<これもわりとよく出来てそう。私は学生時代にはマカーであった…)」「ペコロスの母に会いに行く(<漫画の大ファン!)」

こんな感じ。まだ間に合いそうなのもありますが、年末も忙しそうなので、今年最後に観にいくとしたら、映画はまたチョビの付き合いで「清須会議」になりそうな悪寒…私、三谷幸喜の舞台は好きなんですけど、映画はそんなでもないんですよね。うーん、これなら舞台でやれば?って思っちゃう。「THE 有頂天ホテル」は例外的に映画でも成功してましたが、ほかは「映画」という表現方法を上手く使えてないと思います。チョビが三谷映画好きなんで結構付き合いで観てますが…。

少ないなりに私的今年の映画を1本を選ぶとすれば、やっぱり「39窃盗団」でしょうか。単館系なので、まだずっと巡業上映やってます。お近くの町に来たときには、是非観てください、観て損は絶対しないし、障害者映画だと思って構えて観にいかなくても全然ダイジョウブです、そして笑ったりちょっと考え込んだりいろいろしてください、とにかく観てください、って言いまくりたい映画でした。次点はセデック・バレかな。これは血まみれ苦手な人にはきついと思いますが、日本人が知らない歴史を教えてくれます。

アート部門の第1位は、やっぱりアントニオ・ロペス展!「マルメロの陽光」はたぶん私の生涯ベスト10に入る映画ですが、その中に出てる絵が見られたり、ロペス作品がこんなに一度に見られることはそうそうないので、素晴らしく満足できる展示でした。

ステージ部門は、なんといっても11月に生まれてはじめてみてきた文楽!もう、これはユネスコ無形文化遺産当然だよ!素晴らしいよ!!とあっちやこっちで言いまくってて、ちょっとウザイ人になってます…(汗)。絶対また観にいきたい。また大阪で観たい。そして今度は梅田駅でみっくちゅじゅーちゅを飲んでみたい。

そしてライブ部門、すっごい迷いますが、SUPER JUNIOR-K.R.Y.コンサート@武道館にしたいです。アリーナ席だった感動もありますが、正直私、バラード系のコンサートで、もともとダンス系が好きな私が盛り上がれるかなーってちょっと心配だったんです。でも、実際にはトークあり笑いありの盛りだくさんなステージで、兵役前の兄さんが心からステージ楽しんでくれてるとこをいっぱい見られたし、もちろん3人のハーモニーも素晴らしくて大満足でした。DVDにしてくれたらいいのになぁー。

というわけで、個人的に振り返る2013年のおでかけメモだったわけですが、こうして振り返ってみると、あ、行ったのにレビュー書いてない!とか色々あったので、忘れてるのもあるかも…。というわけで、来年はアナログ方式で、ノートに記録してみようかなーと思って、ちょっと可愛いノートを買いました。

ミドリ スパイラルリングノート<A5スリム>無罫 北国シロクマ柄
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茶色地のらくだノートにしようか迷ったんですが、ページ数が多かったので白熊で。一時期日記→ブログ、手帳→グーグルカレンダー、って感じで何から何までクラウド化してきてたんですけど、最近になってやっぱPC立ち上げるのも意外と面倒だなとか手書きのほうが飛んじゃわない分なくならないなーと思うこともあったりして、来年はちょっとアナログ回帰してみようと思う。

と、言いつつまだ年賀状準備できてないんですけど…(汗)。今年はもうなぁー年末ギリギリまで出勤だし、すっぱり断念して、来年4月にチョビの進学のご挨拶と一緒にしちゃおうかなぁー…。リア友の方、見てらしたら怠惰な私をお許しください〜><

posted by なつめ at 02:52| Comment(1) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年11月24日

大阪で文楽みてきた。

大阪遠征からノンストップの一週間、どうにか風邪もひかずに乗り切りましたが疲れましたw チョビの学校見学とかもあって、その分仕事は残業三昧、この週末まできてようやく一息つけた感じ。というわけで、大阪遠征のもうひとつのお楽しみだった文楽のことを書こうと思います。ああ、でもちょっと時間たっちゃったのが残念。戻ってから数日ぐらい、あらゆる人に「文楽すばらしい!」「見て!」と言いまくっていたテンションからちょっと落ち着いてしまった…。

でも、とにかくすんばらしかったのです。人生初文楽。見てきたのはこちらの演目。

通し文楽 伊賀越道中双六(いがこえどうちゅうすごろく

文楽協会創立50周年記念、竹本義太夫300回忌の記念公演ということだったそうです。私は初めてなのでよく知らなかったのですが、最近の文楽の公演では、全部のお話を通しで演じることは少なくて、割といい場面だけつまんで上演することが多いのだそうで、この演目については通しで上演されるのはなんと21年ぶり!だそうです。そんな話だけでもわくわくしていたのですが、ただお話は見ていなくても聞いたことがある「曽根崎心中」とかじゃなくて、地味といわれるあだ討ちもの、話わかるかなぁー、前日仕事して深夜の大阪入りだし、寝ちゃわないかなぁーとちょっと不安ではあったのです。

でもそんな心配はご無用という感じの素晴らしい舞台でした。私が見たのは前半部分、といっても10時半〜4時まで四時間半。その前に、若い演者さんによる二人使いのお人形さんの舞もあって早めに劇場に入ったので、五時間あまりをみっちり劇場で過ごしたんですが、眠くなるどころか、引き込まれる引き込まれる。最後の段のエンディングではマジ泣きして、化粧直してからスパショに行った私だったのでした。

文楽っていうのは人形劇、っていう認識だったんですが、実際のところはお人形さんの使い手のほかに、舞台の袖のところでお話を語る大夫さん、そして伴奏の三味線さんがいて、この三つがあわさった三位一体の芸術です。そして「文楽を聞きに行く」という表現があるぐらい、全体の中で語りの力がしめるウェイトがすごく大きいアートなんだな、っていうのを実際にみてつくづく感じました。

長い長いお話なのですが、だいたいひとつのお話が15〜20分ぐらいの「段」(=シーン)にわかれていて、その段ごとに演じる大夫さんの三味線さんがかわります。長めの段だと、段の途中で大夫さんと三味線さんが乗っていた台が忍者屋敷みたいにくるっとまわって、別の大夫さんと三味線さんに交代したりします。というぐらい、ものすごい体力を使う芸なんですね。登場人物が沢山いても、基本的に大夫さんは一人きりで全部の登場人物の声と、ナレーションにあたる部分を語ります。なので全然休みなしです。当然男の役の声も女の役の声もおじさん(おじいさん)です。ところがこれ、違和感なくなってくるんだよねぇ…。

違和感といえば、お人形のほう。これは基本的に三人の人形使いさんが使うのですが、メインの使い手さんは裃つけて顔出しでお人形を使います。あとの二人は黒子の装束をつけているんですが、それでもだいぶ目立つのに、裃つけたおじさん(おじいさん)が思いっきり人形の真横ぐらいにいるわけです。テレビや写真で見てたときには、これなんかシュールだよなぁ…と感じてて、気にならないんだろうかとか思ってたんです。

これがねぇ。気にならないんですよ。

なんかもう、マジックとしか思えないんですが、登場人物が多い場面だと、お人形さんが5体とか6体とか舞台にいるわけです。ということは、裃つけたおじさんが6人、プラス黒子が12人、合計18人ものおじさんお兄さんたちが身体をよせあって狭い舞台にひしめき合ってたりするわけです。それだけの人数の男性が、横幅15メートルぐらいのところにくっついて立ってる図を想像してください。かなりシュールです。こんな風に、演じている人が堂々と顔だしてる人形劇ってあんまりないんじゃないでしょうか。ところがねぇ、その人間たちの姿が一切目に入らなくなる瞬間がきちゃうんですよ。そうなったときって、もうお人形しか目に入らなくなるんです。そして、舞台の右側から聞こえてくる大夫さんの声も、お人形さんの声にしか聞こえなくなるんです。舞台の上で生きているのは人形だけで、それ以外の人間がまるっきり目に入らなくなる。これはもうマジックですよ!ミラクルですよ!ユネスコ世界無形文化遺産に登録されるわけですよ!!

すみません、とてもウザい感じで語ってますが、本当にすごいんですよ…もう観て!観にいって!としかいえないです。テレビでダイジェストっぽいやつなら私も見たことはあったんですが、生は全然違います。やっぱりこの、大夫さんの生の声や息遣い、そしてお人形だけが浮かび上がってくる感じっていうのはライブじゃないとわかんないんだと思います。私が見た公演はちょうどNHKの中継が入ってて、たぶんいつか教育テレビとかでやるんだと思うんですが、きっとそれだと何分の一も伝わらないんだよなぁ…と思う。

世話物じゃないと話がわからないなんてことは全然ありませんでした。一応イヤホンガイド借りていって、これは舞台のストーリーだけじゃなく見所とかまで教えてくれる便利なものなのですが、私は舞台から気が散っちゃうので途中ではずしてしまいました。これがなくても、パンフレットに書いてある段ごとのあらすじを、開始前にばーっと読んで頭に叩き込んでおけば、ほとんどの台詞は聞き取れます。あと、聞き取れなくても、舞台の上のほうに字幕で大夫さんが読んでいる床本という台本の言葉が表示されるので、それを助けにしながらでも内容は理解できます。というか私は全然問題なく内容理解できました。誰が何してどうなった、っていう部分も全部語りの中に入ってくるので、そういう意味では歌舞伎よりわかりやすいと思います。

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ラベル:文楽 舞台
posted by なつめ at 23:20| Comment(3) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月19日

キャラメルボックス「雨と夢のあとに」みてきた

今日は演劇集団キャラメルボックス2013サマーツアー東京公演の楽日で池袋のサンシャイン劇場までいってきました。夏休み中、サンシャインシティではウルトラマンフェスティバルにプリキュア祭りに…って感じでお子様イベント真っ盛りで、ベビーカーだらけですごい混雑でしたが、59階のレストランでのんびり食事してからみてきました。今回は原作もの。柳美里の「雨と夢のあとに」が原作です。

雨と夢のあとに (角川文庫)
柳 美里
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テレビドラマもあったみたいですね。私はみてないんですが…。

今回のサマーツアーはこれともう一作、やはり柳美里原作の「ずっと二人で歩いてきた」の2作品同時公演だったのですが、私正直言いますと柳美里は食わず嫌いでして、一度も小説を読んだことはなく、裁判沙汰になった小説モデルの件や虐待騒動などのスキャンダル報道を通じてなんかやばそうな人、という印象のみ持ってたので、今回の公演も「観にいってなんかドロドロ系の話だったらやだけど、主演が大好きな大内さんだからとりあえずこっちだけは見ておこう」って感じでチケットとったんです。

が、予想に反してハートフルな作品で、主演の吉田りこちゃん(現役中学生!)の瑞々しい演技もあいまって、すごく胸をうたれるキラキラした作品になっていました。これがキャラメルマジックなのか原作もそうなのかは、読んでないのでわからないんですが…。という風になってみると、「ずっと二人で歩いてきた」を見なかったのはすんごい後悔。大後悔。食わず嫌いは損をする、と思い知った次第です。

東京はこれでおしまいなのですが、これから大阪公演、名古屋公園と夏休みいっぱい公演が続きます。お近くの方は是非是非、足を運んでみてください。学割とか当日券とか、急に思い立ってもいける仕組みが結構あるので!

さてさて、SS5お土産企画のプレゼントのほうは、当選者の方宛に順次発送させていただきますので、もう少しお待ちくださいね〜。銀テープあたった方は、写真送っていただけると嬉しいです。私も銀テは持ってなくて、メッセージが見てみたいので♪

しをにー最近演技のお仕事ないかなーとかちょっと心配してたら、映画のお仕事入ったみたいですね。香港映画、楽しみだなー。ハンさまのトランスフォーマーもあるし、キボム出演の中国の歴史ドラマは10月〜放映開始だそうです。ここしばらくミュージカル組が頑張ってましたが、映像組の活躍も楽しみです。

130817_JacktheR.jpg
ミンくん、ジャック・ザ・リッパーの共演者のシン・ソンウさんとのツーショット写真。シン・ソンウさん舞台メイクだから怖いww

SBSだからすぐ消されちゃうと思うんですが、今週の人気歌謡は眼鏡男子萌え的には神回と呼んでいい感じのステージでしたえくそたん。

詰襟バージョンもよかったけど、レイチェンはブレザーのほうが似合うと思うの。短ランはセフン、タオのマンネラインが似合うな。クリ様はやっぱり長ランだよな。とかとか想像してたら、えぷえくす主演のスケバン刑事がみたい…というとんでもないことを思いついてしまったごめんなさい。


ビクトリアとかクリスタルとか、似合う気がするですよセーラー服…見たい…見てみたい…ビクのセーラー服…(<変態っぽくてすみませんw) クリスタルには是非、ヌンチャクとかを持ってもらってですね(<違)

ヌンチャクといえば、タオタオにはまたしてもバラエティの神が降りてきてました。


前回のコレといい…

かわゆすなぁ。
posted by なつめ at 01:24| Comment(2) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月16日

大妖怪展@三井記念美術館

さて、海の日の連休、皆様いかがお過ごしだったでしょうか。私は実は連休っていうのがギリギリになるまで頭からすっぽ抜けてました。なので、ちょっぴり得した気分で、オフを楽しむことに。遠出しようかとも思ったのですが、あまりの暑さに何か涼しいことを…と思い、この展覧会にいってきました。

大妖怪展〜鬼と妖怪そしてゲゲゲ〜
9月1日まで開催してます。夏休み中には、親子鑑賞優待デーもあるそう。「妖怪」と聞くと子ども怖がるんじゃないか、と思われるかも知れませんが、行ったときには3〜4歳ぐらいのお子さんも、お父さんと一緒に興味深げに展示を見てました。付喪神系の妖怪なんかは、結構ユーモラスで、もとの道具はなんだろう?って子どもと一緒に推理する楽しみもあるし、まあよくよく考えてみるとアンパンマンとかてんどんマンとかあれかなり付喪神に近いだろう、っていう気もするし、案外小さいお子さん連れてっても大丈夫な展示だと思います。

三井記念美術館のある三井本館は建築物として国の重要文化財でもあり、特に展示の一室目は、重厚な部屋の作りと妖怪たちの浮世絵のあやしい雰囲気がマッチしていい感じです。ほかに、能面を多く展示した鬼をメインとする展示室や、展示されている江戸時代の浮世絵の構図を模して描かれた水木しげるの原画の展示室など、部屋ごとに工夫のある展示で退屈しませんでした。

それを描く絵師によって、同じ妖怪でも微妙にニュアンスが違って、とぼけた感じだったり、本当に幽玄を感じさせるようなタッチだったり、というのも面白いし、あと絵巻物っていうのは実に元祖漫画なんだよなぁーっていうのをつくづく感じました。二次元・三次元的な表現の組み合わせの妙で、あちら側の世界とこちら側の世界をたくみに表現していたり、そういうある種のコマ割とか構図の決め方みたいなのが、現代の漫画にも通じるところがあるなぁっていうか。

あと、「妖怪」っていうくくりになってるけど、結局これって当時の科学や医学じゃ説明がつかないものに対する名づけだったんだろうなぁーとか、社会的とか民俗的な禁忌が、どういう風に名前を与えられて「妖怪」化され、おそれられたり、逆にユーモラスに描かれることで畏れを免れたりという「共生」に向かっていくか、みたいなことを想像しながら見ていくのも面白かったです。山姥なんていうのは、明らかに口減らしで姥捨てされた女たちの生き残りだろうし、小豆洗いとか河童みたいなものは、子どもがむやみに川など危険な場所に近づかないように、というところから生まれたものだろうし、垢ねぶり(風呂に垢がたまってるとなめにくる)なんかは、ちゃんと掃除しなさい!っていう教訓だし…。そんな風に見てると、ただ怖いとか気味悪いとかじゃなくて、いろんな文化的な背景が浮かんできて面白いです。

あと、私若い頃には京極夏彦とかはまってたので、鳥山石燕の絵なんかがあったのもうれしかったです。
鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (角川文庫ソフィア)
鳥山 石燕
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こちらは文庫ですが、私これの単行本の画集持ってますよー。漫画の陰陽師ブームとかもあって、一時期妖怪はまってたんで。京極は最近はあんまり読んでないですが、一番好きなのは鉄鼠の檻だなー。

文庫版 鉄鼠の檻 (講談社文庫)
京極 夏彦
講談社
売り上げランキング: 14,651

これは日本版「薔薇の名前」って感じですよ。薔薇の名前も面白いんですけどね。鉄鼠を読むと禅とか勉強したくなります。

中身は妖怪限定ってわけじゃないですが、日本の民俗学とフィールドワークの面白さ、という点では、遠野物語はやっぱりオススメです。
遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)
柳田 国男
角川学芸出版
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展示の中に、妖怪の一種として天狗も出てきたけど、烏天狗の少年が活躍するこの歴史ファンタジーは、小学校高学年から中学生ぐらいの夏休みの読書にオススメ。
完全版・本朝奇談(にほんふしぎばなし)天狗童子
佐藤 さとる 村上 豊
あかね書房
売り上げランキング: 502,893

コロボックルシリーズで有名な佐藤さとるさんの作品。あ、なんか話がズレてきた。

でもとにかく、妖怪ってはまってみると面白いし、美術館は三越日本橋店に近く地下鉄の三越前から地下道直結でいけますし、涼みに行くにはぴったりなので、興味のある方は是非!公式HPから100円割引券ダウンロードできます。ミュージアムにはカフェも併設してますし、同じビルには千疋屋とかも入ってますよー。

来週末はいよいよ選挙ですね。若者世代の投票率が1%下がると、若者は1人当たり年間13万5000円損しているとの試算を東北大学が発表したそうです。若者人口は少子化でどんどん減ってますから、とにかく普通に真面目にみんなが投票に行ったって、年寄りのほうが強いぐらいのバランスです。その上投票率まで低ければ、老後のことで頭いっぱい、でも自分が死んだあとのことは知らないよ、という高齢者の意見ばかりが強く反映された選挙結果、そしてその後の政治の流れ、っていうことに簡単になってしまいます。9条の手前の96条、これは9条改正派の人ですら「これを変えるのは民主主義国家としてちょっとまずい」と言う人が多いぐらいの条項です。何がまずいの?っていう方は、ちょっと古いですが、このあたりの記事とかを読んで、是非このことの危うさを考えていただきたいです。

今回の選挙は「ねじれ解消」が重要みたいに言われてますが、それがどこまで大きくゆり戻すかっていうのは、安倍首相率いる自民党がどれだけ調子づくかどうか、ということとイコールなので、このタイミングで圧勝させてしまっては本当にやばい。それでなくてももはや連立組む公明党の意見すらろくすっぽ聞かず、国際社会の顰蹙をかいながら右傾化姿勢をあらわにしている安倍首相が、憲法を変えて政治家の力を強大化させ、国民の基本的人権をないがしろにする方向に進むのは目に見えていると思います。これまでだってすでにネット選挙法とか児童ポルノ規制法とかいうもっともらしい名称で、その内実としては表現の自由を脅かしたり、容易に無実の人を逮捕できるような法律がぼこぼこ作られている。これ、見た目の軽々しさよりかなり怖いことだと思ってます。

入れたい人がいないから、っていう人もいるけれど、それでも誰かに投票しなければ、せっかくの政治への参加の機会をふいにしてしまうどころか、いやだなぁ、と内心思ってる人が当選する確立をあげてしまうことにもなりかねません。であれば、せめて「こいつは嫌だから入れたくない」と思ってる人じゃない人に投票する、であってもこの際オッケーだと思います。投票する権利があるのに投票しなければ、この先何年か続く政治に堂々と文句言う権利もなくなってしまいます。あと、投票する権利がある人は権利がない人の代理人でもあるわけです。まだ自分が政治に参加する権利のない子どもたち、日本に暮らす外国の方たち、そういう人たちの人権を守るのも投票権がある人たちの役目です。動物たちや自然そのものだって投票権はない。だからそれも代わりに守ってやらなきゃならない。投票なんかいっても何にも変わらない、なんていってたら変わるものも変わらないので、まずは大事な一票、無駄にしないようにしましょうね。
ラベル:美術 アート
posted by なつめ at 01:14| Comment(0) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月12日

おのれナポレオン 宮沢りえバージョン

天海祐希さんの突然の心筋梗塞→降板で、宮沢りえちゃんが急遽ピンチヒッターをつとめることになった、三谷幸喜演出、野田秀樹主演の舞台「おのれナポレオン」、公演再開から二日目の11日のマチネーの舞台を見てきました。まさかこんなことがあるなんて思わなかったし、中止になってしまった日程でチケットとってた人たちは本当に残念だったろうと思いますが、いやーすごかった!

おのれナポレオン.jpg

前日の夜にニュースやツイッターのツイートのRTで、りえちゃんの完璧な代役っぷり、ってことですごい大絶賛の嵐を見てたので、楽しみにはしてたんですけど、でもたった二日間の稽古で舞台にたって完璧な演技を見せるなんて、そんな「ガラスの仮面」みたいな話あるのかね?って半信半疑ではあったんですよね。

rie.jpg

ですが、実際に見てみた感想としては…。

おそろしい子….jpg
りえ…おそろしい子…

でしたよ、ええ。本当にね、文句のつけようがなかったです。正直、代役かどうかとかっていうのを忘れさせる演技でした。脱帽。

私、宮沢りえちゃんの出演舞台みるの実は初めてで、野田MAPとか蜷川幸雄とか、大人になってからずいぶん舞台づいてるよなーとは思ってたんですけど、どれぐらい舞台俳優としてできる人なんだろう、っていうのは全然知らなかったんです。映画やテレビドラマですごく素敵な演技を見せる人が、舞台上だと演技の線が細くて話になんない、っていうのは結構ありがちパターンです。なので、どんなものだろうなーぐらいの気持ちで観にいきました。

なんせ三谷、野田の顔合わせの珍しさ、しかも野田秀樹が自作以外の舞台に立つなんてめったにないですから、ものすごい話題作で、コケさせたら叩かれるのは必至、という舞台の代役を引き受けただけでもすごいですよね。でも一番最初の登場シーンから、張りのある舞台声、「あ、この人はできるんだ」と瞬時に思わせる芯のある動作で、安心してみてられました。

ステージは小さくて真横にも客席があるつくり。こんなごまかしのきかない舞台での演技は、さんざん練習してきた人だって緊張するはず。でも堂々たる演技、出演者中ただ一人の女性でしたが、彼女のコケッティッシュな魅力を存分に見ることができて、素晴らしかった!代役二度目のステージということで、出演者からのアドリブへの切り返しも鮮やかで、やあ惚れぼれしました。なんかこの春にはお子さんの入園式に140万円のシャネルのスーツで来たとかなんとかで、下衆な女性雑誌の記事で叩かれてましたが、そういうアホなこと言ってる輩は彼女のステージをまず見るべき!

作品は三谷お得意の密室ミステリー。椅子やベッドなど最小限のセットで巧みに現在と過去を行き来する物語展開で、ああいう「演劇ならでは」のステージってやっぱりいいなと思いました。野田秀樹は自分の舞台でやるよりずいぶんゆっくり喋ってるよなと思ったりしましたが(笑)、でも随所に「役者・野田秀樹らしさ」を見せてくれる緩急のある演技で、夢の遊眠社の後期の頃にちょうど小劇場に夢中だった私的には「おおー」って感じで懐かしさもあり、大満足でした。山本耕史くんも私の頭の中では「ひとつ屋根の下」あたりで時間が止まっちゃってるんですけど、堂々たる演技でした。もう大人なんだ…当たり前か。

終演後の観客の拍手も、単に「代役なのに頑張ったねりえちゃん」てだけじゃなくて、「素晴らしい舞台を見せてくれてありがとうりえちゃん」の拍手だったと思う。そして、残念ながら今回途中降板だった天海さんのバージョンも、チャンスがあれば是非観てみたいと思いました。華やかで、元タカラジェンヌらしく身のこなしとポージングのすべてが美しい彼女の舞台姿って、本当にカッコイイんです。りえちゃんとはまた雰囲気の違うステージだったろうし、是非見比べてみたい…両方見られた人いるのかなぁ。うらやましいぞ。

あと、この脚本を野田秀樹が演出したらどんなだったろうなあーとか、本当に色々妄想してしまいました。なんか「あまちゃん」にもやたら80年代の小劇場で活躍していた役者さんたちが脇でいっぱい出てくるし、うわーもう一回みたいよう、という舞台を色々思い出してしまう今日この頃です。でも、「もう一回みたいよう」と思っても決して二度と同じものが見られないっていうのが舞台の醍醐味なんですよね。演じている役者さんにとっても、その場を共有するお客さんにとっても、同じ演目、同じ俳優さんだとしてもすべてが一期一会。

その中でも特に、きっと宮沢りえちゃんの半生、みたいなドキュメンタリーいつかやるとしたら必ず取り上げられるであろう伝説のステージに立ち会えてとてもラッキーでした。ああ、だから舞台観にいくのって面白い。

ちなみに野田MAPの秋の公演はりえちゃん主演だそうです。野田地図なんて「どうせプラチナで取れないよ…」って感じで毎回結構あっさり諦めてきたんですが、ちょっとなんとかしていきたくなってきました。頑張ってみようかなーチケット。

さて、チケットといえばSJのaチケット先行の当落発表ありましたね。皆さんどうでしたか?私は土曜日瞬殺でしたw あとはなにやら、セブンイレブンの先行っていうのもあるらしいです。申し込みは15日までだそうですので、まだとれてない方はお早めに!沢山の人がSJに会えるように祈ってます♪
ラベル:演劇 舞台
posted by なつめ at 23:48| Comment(2) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月05日

シティ・ボーイズのライブ、そしてアントニオ・ロペス展。

4月に見てきたシティ・ボーイズ高齢のいや恒例のライブ「西瓜割の棒、あなたたちの春に、桜の下ではじめる準備を」の感想も書かないうちに、GW後半になってしまいました。いやね、これ書きたいこといっぱいあるんですよ。なんつっても、80年代にシティ・ボーイズを中心に、いとうせいこう、竹中直人あたりも巻き込んだ演劇ユニット「ラジカル・ガジベリビンバ・システム」というのがありまして、そのときの演出だった宮沢章夫が10数年ぶりにシティ・ボーイズのライブに参加したすんごいレアなライブだったんです。

ラジカル…の舞台、DVD化されてないのですが、YouTubeに昔テレビの深夜番組でやってたやつがあがってた!YouTubeすごい。


いやぁーもうね、私が大好きだった不良中年たちが、立派な不良老人になって、相変わらず地上派じゃそれピーになっちゃうでしょう、ピーばっかでしょう、っていうシュールで毒っ気のあるコントをやってるわけですよ目の前で。もう嬉しくて嬉しくて。三木聡が演出降りてから、ちょっとイマイチかなーという年も多かったんですが、せいこうちゃんが出ると聞いて速攻でチケットとって、やっぱり正解でした。

シティ・ボーイズって結構昔から政治に対する痛烈な皮肉もガンガン入れてくるんですが、還暦すぎてもそのへんの棘は健在。コントでこんな風に原発事故後の日本のことや差別のことをさらっと入れてくるのってさすがとしか言いようがない。色んな意味でアブナイ。憲法がかわって表現の自由が制限されたりしたら、こんなコント真っ先に取り締まられてしまうかも知れない。不道徳で過激で本当に面白かった。きっとまた来年も、シティ・ボーイズがコントやるってよ、と聞いたら私はまたいそいそとチケットとって出かけてしまいます。絶対。

ラーメンズってもんのすごいシティ・ボーイズの影響受けてると思うんですよね。ミニマムな装飾の舞台、短編コントの羅列がラストで集約されていく構成、おっさんコントなのに音楽がピチカート・ファイブだったり、なんかおされサブカル系な人たちが集まってきちゃう雰囲気とか。

なんでだかわかりませんが、今シティ・ボーイズの1988年ライブのDVDが70パーセントOFFになってるんですね。
シティ・ボーイズ・ライブ1998年公演「真空報告官大運動会」 [DVD]
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これ、渋谷公会堂でやった野外ライブで、演出は三木聡のやつですが、ハズレなしの回なのでオススメです。

ラーメンズだとこれが一番好きかなぁ…。
ラーメンズ第11回公演『CHERRY BLOSSOM FRONT 345』 [DVD]
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んー、でもアトムとか鯨とかも捨てがたい。最近の作品もいいし。なかなか選べないですね。近頃「ラーメンズ」としてのライブがなかなかなくて寂しいです。2007年、2009年の二回しか観てないけど、やったらすっ飛んで観にいくんだけどなぁ。



やばい、ロペスに行く前にこんなに長くなってしまった。

さて、ロペスです。文化村のザ・ミュージアムに「アントニオ・ロペス展」をみにいってきました。これ、洋画好きな人ならピンとくるのではないかと思います。そうです、ビクトール・エリセの映画「マルメロの陽光」に登場した画家、アントニオ・ロペスの日本における初めての本格的な回顧展なのです。

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ミツバチのささやき」などで有名なエリセですが、もんのすごい寡作な人で、1992年のこの「マルメロの陽光」以後は長編を発表していません。寡作だ寡作だと思ってたけど考えてみたらもう20年も前の映画なので、寡作というレベルを超えてるかも知れない…。でもとにかく私学生時代に映画館で見て、ものすごい感銘を受けた映画だったので、その主人公だったロペスの回顧展となれば、これは行かずばなるまいて!という感じで、開始二日目に早速いってきました。

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posted by なつめ at 01:33| Comment(0) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月28日

ゴールデンウィーク前半〜

ブログの更新状況をご覧いただければお分かりかと存じますが、この4月はもーバタバタしている間に過ぎてしまい、土日も「休んだ感」がイマイチ不足したまま月曜再突入みたいなのの連続だったのですが、このゴールデンウィークのおかげでようやく一息つけた感じです。

そんなわけで、今日はお天気もいいし、ちょっとお出かけ。根津のギャラリー「やぶさいそうすけ」さんに、イラストレーター小関祥子さんの「紙もの、使うもの展」を観にいってきました。今日は小関さんがいらして、モビール作成のワークショップもあったのです。

リンク先にも写真ありますが、切り絵のくまちゃんのモビール製作キットとワークショップ代あわせて500円。

こんな感じでちょきちょき切って…
くまちゃん.jpg

糊でぺたぺた部品をはって、針金で吊るす部品を作って、糸を通してできあがり。所要40〜50分ほどですが、私熱中しすぎて一時間以上やってました。オリジナルデザインは両手でお魚持っている形だけど、好きなように組み合わせられるので、私はこんな感じで元気よく。
IMG_0907.JPG

小学生の男のお子さんがきたときには、お魚をちぎってくまさんの口にあてて「食べてるとこ!」っていう斬新なデザインのモビールも出来上がったそうです。やっぱり子どもってちょっと大人には思いつかないことやってくれますね。おもしろーい。

点線にそって切り抜くだけなので小学生でもできます。でも本当に作る人によってほんの少しずつ表情が違って、面白いですよー。ワークショップは今日のみですが、キットは販売しているので、皆さんも是非!今回の展示品はすべて使えるものなので、いっぱいお買い物してしまいました。本日の戦利品。
かみもの.jpg

うきゃー可愛い。ほかにもパンやご飯のデザインの便箋など、お手紙書きたくなるようなアイテムが沢山ありました。根津神社はいま、つつじまつりだそうで、屋台も出ていて町はずいぶんにぎわってました。

私このあたりに行くのは初めてなんですが、面白いですねー。昔は、吉祥寺とか下北沢とかも、駅をちょっと離れれば人も店もまばらで、住宅街の中みたいなところを迷子になりながら歩いていると、あれ、っていう感じでちょっと可愛い雑貨屋さんがあったりして、ふらふら探索するのが面白かったんです。でも今はどちらも町の規模が拡大してしまって、人も多いし、吉祥寺なんか平日いっても人いきれするような感じになりました。谷根千もずいぶん人が増えたと散策中に入ったカフェの店主さんは言ってましたが、それでもまだ、人にぶつからずにゆったり歩けるのどかさが残ってます。

あと、三世代(おじいちゃんおばあちゃん、パパママ、子ども)みたいな家族連れに結構あうのが、またいい感じでした。お寺ばかりの完全に和風の街かっていうとそうでもなくて、私はふらふら歩きながら、なんとなくパリのマレ地区みたいだなーって思いました。ちょっとアレ、っていう感じの路地に、小洒落た革製品のお店やカフェ、雑貨屋さんなんかがあったりするんですよね。また行ってみたい街のひとつになりました。

小関さんの展示会は30日まで。お近くの方は是非お散歩がてら行ってみてください。ギャラリーじたいも昔の氷やさんを改装した建物だそうで、風情がありますよ。

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posted by なつめ at 01:19| Comment(5) | TrackBack(0) | おでかけメモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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